「あっああん」
ヴィンセントは思わず自分の敏感な部分を撫で上げられ声をだしてしまった。
絶対そんなことはしないようにしていたのに。
「いい声だ。」
彼の嬌声を効いて満足したのか、セフィロスは彼のものの辺りをさらに触れ始めた。
「はあっ、あっ・・・あん」
一度だしてしまった声はもう静まらない。
セフィロスの愛撫に従ってヴィンセントは信じられない程従順に反応を始めた。
力が抜けそうになった瞬間、
「ちょっ、そこはだめ!」
思わず手をセフィロスが奥に伸ばしているのを感じ、あわてて制止する。
彼が素直に言うことを聞くはずもなく、かまわずヴィンセントの足の間に顔を埋めようとした。
その拍子にヴィンセントはするりと彼の手から体をすり抜けさせて、ベッドから身体を起こした。
「なっ、」
「遊びは終わりだ。さっさと持ち場へ戻れ。」
服を整えながらヴィンセントは銃を点検してホルスターへ入れた。
「ヴィンセント、あんなによさそうだったじゃないか。」
不満げにセフィロスがいう。
「お前今任務遂行中だろう!人質がどこにいるのか調べるためにここにいるはずなのに、何しに来たんだ。」
「任務で来たんだが、この部屋にヴィンセントが入るのを見つけてラッキー。と思ったんだ!」
ーなんなんだ、こいつは。
「任務なんてすぐ終わる。人質がどの辺か目星はついてるし。それよりもヴィンセントに会う方がずっと大変だ。」
話しながらセフィロスは彼に近付いて来たので微妙に距離を取った。
ー全く、何を考えているんだ。いくらセフィロスが優秀で今までの作戦での失敗がほとんどないといっても今度の人質はそんなに無碍にできる地位の人では・・・
「ヴィンセント、また下らないこと考えてるな。」
セフィロスは楽しそうに微笑んで、素早く彼の腕を掴み、引き寄せた。
「うわっ」
セフィロスの胸へ抱き寄せられた。
「よしよし、お前が不安がるからエッチは今はやめておこう。」
素早い行動にびっくりしているヴィンセントの顎を少し上げてセフィロスはそのまま深いキスをした。
うっ、こいつ本気で私を口説く気だな、という感じの感触だったのでヴィンセントは次の手を早々に考える。
ーこのまま流されたら絶対元タークスなんて言えない。全然どん臭い私だ。
焦ってセフィロスの胸を突き飛ばして唇を離した。
「さっさと失せろ。」
「冷たいな。」
セフィロスはまたの機会をと言わんばかりにドアをあけて行った。
「また来る」
言い残して彼は立ち去った。
ーあいつは全然私の気持ちを分かっていない、どんな感情があるとしてもルクレツィアの息子セフィにかわいらしい以外の想いはないのに。



「はあっ!」
なんだか良く分からんモンスターを倒してセフィロスの任務は終わった。
ー楽勝だ。こんなことの為に俺を呼び出すなんて新羅の連中も焼きが回ったんじゃないのか・・・
それよりも今一番の解決事項はヴィンセントだ。
ーなんであんなに意見が合うのに避けるんだ。別に俺が嫌いならそれでもいいんだ(それなりに作戦をたてるから)・・・それなのにあの態度。
ー分からない・・・
そんなことを考えていると部下から連絡が来た。
「首相を無事に保護しました。」
「御苦労。彼を安全な場所につれて行って休ませてやれ。すくなくとも首相官邸とかには送って行かないでくれよ。」
「了解しました。」
ーこれで今日の仕事は終わりだ。もう20時だし、残業には遅い時間だな。
報告書を書く時間を計算しつつセフィロスはどうしようか考えていた。
ーやっぱりあんなあとはヴィンセントに会っておいた方がいいよな・・・
張り込み中のホテルで偶然別任務と想われるヴィンセントと会って、かっこいい&色っぽい彼と会えたけど別れ際が。
ーあのままだったら絶対に断らせなかったのに。やっぱり間合いかな。
変に反省をしてしまうセフィロスであった。
ー絶対俺を嫌いなはずはないのにあの態度はなんなんだ。
色々と今までのアタックを回想してみる。
ー最初はキスもさせてくれなったよなぁ・・・でも何回も迫ってたらキス&抱き締めさせてくれて。今日はちょっと不意打ちぎみだったけどいいとこ触らせてくれたし。
こう考えると結構順調に進んでるじゃん。(おい!相手の気持ちは!)
セフィロスは機嫌が良くなって今日はヴィンセントの所に行こうと思うのであった。

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